2011年12月1日木曜日

戸先開口制限カナモノ(セーフティストッパー・引き違い窓用)



与件と課題


セーフティストッパー(開き窓用)の発売以来、多くのお客様から「引違い窓用もほしい」という声をいただきました。
日本の住宅やマンションでは引き違い窓の方が一般的なことから、子どもたちを転落事故から守るため、早急な開発が必要となりました。
そこでSKBひらめき機構設計チームは考えました。
開き窓用の使い勝手のよさを損なうことなく、同じレベルの安心と快適を実現するにはどうすればよいだろうか。



コンセプトと機構設計


引違い窓用の開口制限カナモノには他社製品も存在しましたが、窓の上端か下端に取付けるものがほとんどで、開口制限時にサッシが傾き傷むことや、大きな窓となれば頭上や足元での操作となり、快適性に欠けるという問題がありました。

そこでSKBひらめき機構設計チームは、お年寄りや体の不自由な人にも快適に操作できるよう、窓の天地中央付近サッシ召し合わせ部での開口制限にこだわりました。
さまざまなアイデアと機構が検証され、最終的には「本体+受け(可動アーム)」というシンプルな部品構成が最適であると結論しました。

安全性の確保には最大の努力が払われています。
開き窓用と同じく、専用キーの装備によって、全開・半開の操作を特定の使用者に限定できる仕様を採用。
これにより、子供部屋・病室・福祉施設にも、安心して設置できるとご好評をいただき、ロングセラー商品となっています。


転落防止・自然換気というセーフティストッパー(開き窓用)のコンセプトを受け継ぎ、引き違い窓のある生活空間の、安心と快適を実現しました。


セーフティストッパーはこちらです。



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2011年10月1日土曜日

戸先開口制限カナモノ(セーフティストッパー)


与件と課題


居住空間の高層化や開口部の拡大にともない、幼児の転落事故が社会問題となっていました。
従来の開口制限カナモノは、サッシの下框での角度規制するものが主流で、サッシの幅寸法によって窓の開口制限量が変化しました。そのため、サッシサイズに合わせて特注になることも多く、コストのかかるものでした。

そこでSKBひらめき機構設計チームは考えました。
もしサッシ形状に影響を受けにくい構造で開口制限が出来れば、大切な家族を転落の危険性から守るだけでなく、自然の風が流れる快適な生活空間を提供出来るのではないか。


コンセプトと機構設計


SKBひらめき機構設計チームが考えたのは、サッシの戸先での開口制限。
これにより、サッシ幅に関係なく、開口制限量を一定にすることができました。
しかも、従来のようにカナモノの配置に悩む必要もありません。

また、アームの先端に簡易ストッパーを配置しており、開口制限状態で障子を仮保持できるため転落防止と自然換気の両立も実現可能となりました。

そして、もっとも苦労を要した薄型コンパクト化のおかげで、大半のサッシに納めることができ、サッシ性能も保持し、インテリアの調和も乱しません。

なお、サッシへの取り付けは、切り欠きなどの特別な加工も不要で、ビス止めのみの簡単施工です。

業界初の戸先開口制限カナモノ「セーフティストッパー」は、数多くのサッシメーカーに
標準採用され、今では累計35万本以上を出荷するヒット商品となっています。



セーフティストッパーはこちらです。


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2011年8月1日月曜日

自然に閉まる引戸ユニット(ルームクローザー)





与件と課題

こどもや高齢者にも快適な室内引戸を実現したい。
SKBは従来の引戸がもつ問題点に注目してきました。
古くなった引戸はこどもや老人には開閉が困難で、家庭内の人の行き来にも支障をきたします。
また扉の引き残しは室内空間の調和を損ね、家族の団欒も落ち着きません。
開閉の衝撃は騒音だけでなく、事故をも誘発するもっとも大きな問題点です。
そこでSKBひらめき機構設計チーム考えました。
静かで軽い動作の、自然に閉まる引戸が実現できれば、落ち着きと調和のある新しい日本のライフスタイルに貢献できるのではないだろうか。

コンセプトと機構設計

デザイナーにも使ってもらえる、インテリアをそこねない引戸ユニットの実現。
そのためにはコンパクト化が最重要課題でした。
従来品は衝撃吸収用のエアシリンダーをレールに固定していましたが、これでは高さを抑えることができません。
SKBひらめき機構設計チームは、エアシリンダーを戸車と一緒に走行させるという、今までにない画期的な発想から出発し、機構のすべてをコンパクトなレールに納めることに成功しました。

コンパクトで軽い動作の静音設計。
ルームクローザーは2005年の発売以来、多くのお客様からご好評いただき、順調にシリーズを育てています。


ルームクローザー・シリーズはこちらです。


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2011年6月1日水曜日

ダイヤル式高さ調整戸車


与件と課題

家庭の食器戸棚などに使われる引戸の戸車をリニューアルしました
高さ調整機能が付いていますが、これまでは調整にドライバーが必要でした。
クライアントの要望は、部品点数削減によるコストダウン。
SKBひらめき機構設計チームは、これまでにないアイデアソリューションを求めて開発を始めました

コンセプトと機構設計

着目したのはドライバーで回転させる2つの歯車。
回転運動を上下運動に変換する歯車ですが、小型軽量の引戸なので、ドライバー調整しなければならないほどトルクは不要で、小さな力で十分調整できます

そこでSKBひらめき機構設計チームは考えました。
操作ダイヤルを高さ調整ねじと一体化し、これを直接指で回してみてはどうだろう
歯車が不要になるばかりか、ドライバーも要らず、戸棚内部での手探りの操作も安全で快適なものになる。
コストダウンと快適操作を同時に実現できるアイデアソリューション。
試作検証の結果、当初懸念されたネジのゆるみなどもなく、すみやかに製品化へと結びつきました。


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2011年4月20日水曜日

レバー式アコーディオン門扉錠


与件と課題

住宅のガレージなどに使われているアコーディオン門扉。
門柱と門扉がずれて、開けにくい・閉めにくいと感じたことはありませんか?
これは、施工時に、門柱と門扉の高さ合わせがが難しいために起こります。
SKB のひらめき機構設計チームは、この問題の解決に並行して、ユニバーサルデザインをも考慮した「これまでにないハンドル」の開発に取り組みました。

コンセプトと機構設計

<レバー式アコーディオン門扉錠>は、カマを横向きに配置することで、門柱と門扉が上下方向に大きくズレてしまっても、問題なく開け閉めできる設計としました。

操作部は一般的な回転ハンドルではなく、「引き金」のようなレバー付き固定ハンドルを採用。
レバーをグリップごと握ると解錠される仕組みで、「ハンドルを握る→門扉を開ける」という一連の動作がさらにスムーズになりました。


内部の機構もひらめきに満ちています。
ハンドル上部ブリッジのきわめて小さなスペースに、スライド運動と回転運動を組み合わせた「リンク機構」を内蔵しています。
レバーの動きを、遠く離れたカマへと伝えるこの機構により、これまでにないアクションとハンドルデザインを実現しました。

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2011年3月17日木曜日

アシスト機構付き引手


与件と課題

近年の引き違いサッシ窓は、開閉が重いと感じませんか?
これはサッシ窓が年々大型化し、あわせて水密性・気密性の向上も求められてきたからです。
そこでSKB機構設計チームは考えました。
軽い力で操作できる<アシスト機構付き引手>を開発して、子どもやお年寄りのくらしを快適なものにしよう!

コンセプトと機構設計

設計コンセプトは「開け始めの操作力の軽減」です。
引手をスライドさせると内蔵アームが突出し、先端ローラーがサッシ枠を蹴って初動操作をアシストする機構になっています。
内蔵アームをクロスで配置することで引手の平行移動が可能となり、「テコの原理」で約40%の初動操作力軽減を実現しました。


SKB | 開口制限などの機構設計ソリューション


2011年3月11日金曜日

機構設計&開発のご案内

SKBは「カラクリ=機構設計」を特色とするメーカーです。
カナモノ主体の特殊機構と機能部品の設計・製造について
過去に出願した知財案件の中から、発想のユニークで
クリエイティブな解決案件をご紹介します。

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